猫といっしょに幸せに暮らせる夢のへやを探し求める管理人のゆめこです。
前回、照明の色についての記事を書きましたが、私は元インテリアコーディネーターなので、わが家の例を挙げながら、お金がかからず身体にもやさしい照明のコーディネート術をご紹介します。
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目次
集合住宅は必要最小限の配灯設計になっている
住宅を建てるときには、照明の数に比例して工事費がかかります。照明の配線工事費には工賃のほかにケーブルや部品代も含まれているので、「たくさん付けるから単価を安くして」は通用しません。〇〇円×〇〇箇所=〇〇円です。
このため、照明の数を必要最小限にとどめたいと考える方や、できるだけシーリングライト(天井直付け灯)1灯で済ませたいと考える建て主さんが少なくありません。
当然ながら、賃貸マンションには必要最小限の引掛けシーリング(照明を取り付ける器具)しかありません。基本は部屋の中央に1箇所です。分譲マンションでも同様です。
これはごく自然な考え方で決して悪いことではありませんが、1灯だけで部屋の端々に必要な明るさを確保するには、相当大きな明るさが必要です。
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気を付けて!明るすぎる照明は身体に悪い
6~8畳用の一般的な蛍光灯シーリングライトのワット数は62~72W、10畳以上の広さでは100W必要とされています。
リビングと寝室のほかにも、廊下やキッチン、洗面所の照明や、デスクスタンドなども同時に使っているはずなので、照明器具だけで1000Wを超えているご家庭も珍しくないでしょう。
けれど、本来はリビングや寝室に日中さながらに明るい全体照明は必要ありません。はっきり言って、日本人は照明器具メーカーやハウスメーカーにだまされています。
海外旅行に行って、ホテルの部屋の中の照明をぜんぶつけても暗いと感じたことはありませんか?、国内のホテルでも、正しい照明設計士が入っていれば、やはり照明の明るさは必要最小限です。
あれにはもちろん理由があります。そして、あれを暗いと感じるのは、まさにあなたが照明器具メーカーやハウスメーカーにだまされている証です!
家の中でギラギラと明るい照明を使うようになったのはいつから?
日本でも、以前は住宅の室内照明は決して明るくはありませんでした。大正ロマンや昭和レトロの人気が年々高まっていますが、あの時代はリビングに白熱電球1灯が当たり前。
こうこうと明るい豪華な照明を使っていたのは、夜中までパーティーを楽しんでいたお金持ちの豪邸だけです。
まるで昼間のように明るい蛍光灯の灯りは、日本人にとって戦後復興の象徴であると同時に、照明器具メーカーに多大な利益をもたらしました。もちろん電力会社にも。
その是非はともかくとして、照明器具には「6~8畳用」というように、使う部屋の広さの目安が書かれています。そう書かれていたら、多くの人は素直にそれに従いますよね。
けれど、会社のオフィスでもない限り、そんなに明るさは必要ありません。それどころか、夜間の照明が明るすぎると身体がオフモードに移行できず、疲れがとれにくくなり、不眠症の原因にもなります。
ためしに蛍光管を1本抜いてみて!
シーリングライトには大小2種類のリング状の蛍光管を取り付けるのが一般的ですが、私は1本しか取り付けていません。しかも、ワット数が小さい方のリングだけを付けています。
40+32=72Wの照明器具なら、32Wしか取り付けていません。なぜって、これでも十分に「明るい」と感じるから。それどころか、72Wもつけたら明るすぎて頭が痛くなる。
ちなみに、この部屋の広さは約8帖です。6帖以下の部屋は30Wの蛍光管1本か、電球型の蛍光ランプを使っています。
はじめは暗いと感じるかもしれませんが、それは前の明るさに身体が慣れているせい。1本抜いた状態の明るさに慣れたら、なんであんなに明るくしていたんだろうと不思議に感じるはず。
とはいえ、読み書きをしたりパソコンを使うときには少し暗いと感じるので、そんなときはデスクスタンドを使います。
つまり、十分な明るさが必要なときは手元灯を使い、全体照明は必要最小限の灯るさで過ごしています。夜間に掃除機をかけるぐらいなら、丸型蛍光管1本の明るさでまったく問題ありません。
時間帯で全体照明と間接照明を使い分ける!
自然に身体をリラックスさせるためにも、就寝前は照明を少し暗くするのがおすすめ。といっても、ペットがいるとスタンド照明は倒さないかと心配だし、おしゃれな和紙や籐のフロア照明はぼろぼろにされそうです。
そこでわが家では、ダイニングには白熱電球60W相当のペンダント照明を低めに吊り下げ、これを夜間照明に使っています。全方向に光が広がるタイプのガラスシェードだから、これ1灯だけでもけっこう明るいです。
そしてもう1灯、リビングにフロアライトを置いています。背が低いプラスチックシェードのフロアライトなら、万が一ペットが倒しても電球が割れるほどの衝撃はありませんから。
12畳程度のLDなら、夜間はこの2灯で十分な明るさを確保できます。
トイレや廊下の照明器具はワット数をチェック
日本のマンションやアパートは、入居するときに居室の照明器具がついていないケースがほとんどですが、トイレ、洗面所、玄関、廊下ぐらいは照明器具がついています。
たいていはダウンライト(天井埋め込み灯)かシンプルなシーリングライト(天井直付け灯)で、要するに器具代がとっても安いやつ。
でも、ここでもちょっとだけチェック。高級マンションでもない限り、元々ついているランプはほぼ100%白熱電球で、おそらく60Wです。あるいは、20Wか40Wの蛍光管。
そのまま使っても構いませんが、狭いトイレや廊下に60Wの電球は明るすぎます。
夜間にトイレに行ったらすっかり眼が覚めてしまったり、明るすぎてなんだか落ち着かないと感じるかもしれません。私は明るすぎと疲れるし落ち着かないから、転居後はソッコーでランプを40Wに変えます。
また、いま入居しているマンションの廊下は奥まっていて昼間でも暗いので、ほぼ一日中電気を付けています。こんなふうに点灯時間が長い照明は、蛍光ランプかLEDに変えるようにしています。
60Wの電球を1日24時間点灯し続けた場合、1カ月の電気料金はそれだけで1,166円、LEDに交換しても1カ月で元が取れる。
もともとついていたランプは、退居するときに取り付けるために大事に取っておきます。出ていく部屋にLEDランプを取り付けておくなんて、もったいないですからね。