猫といっしょに幸せに暮らせる夢のへやを探し求める管理人のゆめこです。
前回、マンションのブレーカーが落ちたという内容の記事を書きましたが、書いた後にふと思い出したことがあったので記事にしました。内容は、分電盤のアンペア数についてです。
結論から言うと、「部屋の広さが〇〇m2なら〇〇アンペア」という一覧表のようなものはありません。大手住設メーカーが独自の計算表を公開してはいますが、暮らし方によって電気の使い方は大きく変わるので、あまり参考にはなりません。
また、法的な最低容量の計算式はありますが、この値って本当に「最低」で、クリアしないと暮らせないレベルです。だから、分電盤の容量が小さすぎるというクレームは通用しません。
けれど、あまりにも頻繁にブレーカーが落ちるようだと、暮らしに支障がありますよね。ですから、自分の暮らし方に必要なアンペア数は知っておいた方がいいです。そこで、大まかな目安をご紹介します。
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目次
3~4LDKで30A!?
まず、私がいま入居しているマンションの例を挙げると、約70m2の3LDKで分電盤は30A(アンペア)です。ちなみに、同じ棟内に4LDKの部屋もありますが、おそらく30Aでしょう。なんたって、無理でセコイ設計が多いマンションですから。
以前はインテリアコーディネーターとして働いていましたが、そのときの経験から言うと、ファミリー向けのマンションで30Aじゃ、絶対足りません。
30Aしかないと、エアコンと炊飯ジャーと電子レンジを同時に使うとおそらく落ちます。電子レンジがドライヤーか電気ストーブに変わっても同様です。ほかにも、家中の照明器具をやたらと点灯している家庭はブレーカーが落ちやすいです。
最近は省エネタイプのエアコンが増えたし、照明もLED化が進んでいますが、それでも30Aは気を使って生活しないとちょっとキツイ容量です。
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電気を使うタイミングをずらせば30Aでもいける?
先の記事で「入居して数年間、一度もブレーカーが落ちたことがなかった」と書きましたが、私は節電意識がめちゃめちゃ高いんです。
というのも、学生時代に入居していたアパートの分電盤が8Aしかなくて、頻繁にブレーカーが落ちていたんです。
実家は一戸建てで4人家族でしたが、30Aの分電盤で、やっぱり頻繁にブレーカーが落ちてました。だから無意識に、同時にたくさんの電気を使わないようにするくせが付いているんです。
家の中が明る過ぎるのは苦手なので、照明も必要最小限しかつけていないし、点灯している時間が長い照明はLEDに変えています。それに、3LDKといっても2人暮らしで子供もいないから、それほどたくさんの電気は使いません。
3LDKでもわが家と同じように1~2人暮らしで、私と同じくらい節電意識が高い人なら、30Aでもまったく問題なく暮らせます。
ワンルームでも15Aは厳しい?
ちなみに、ワンルームのアパートで8Aは本当にかなりきついです。エアコンを使っていなくても、ドライヤーを使うとすぐブレーカーが落ちていました。
昔は、お風呂がついていないアパートにはもっぱら8Aの分電盤を設置していたんです。つまり、これが一番小さいサイズの分電盤だったってこと。
いまどき8Aの分電盤を設置しているアパートがあるのかどうか分かりませんが、最近はひとり暮らしでも15Aではちょっと暮らしにくいかもしれません。
温暖化で夏の暑さがきびしくなっているし、欠かせない電化製品は増える一方ですからね。
2LDKで2~3人家族なら30Aが一般的
あくまで私見ですが、3LDKなら40A、2LDKなら30Aと考えている設計者は多いように感じます。
アンペア数を大きくすると電気の単価が上がるので、それを嫌う入居者がいるのも事実なんです。だから、低所得者むけのマンションはアンペア数が小さくて、中~高所得者むけのマンションほどアンペア数の大きな分電盤が付いています。
で、うちのマンションは3LDKで30Aだから、低所得者むけに設計してあるってわけですね。
なにしろトイレの中に分電盤をねじ込むくらいだから、高所得者むけじゃないのは間違いないけど、わが家を訪ねてきた友人はみんな「ここの家賃高いでしょ?」って言うほど、ぱっと見はお高そうに見ばえよく設計されています。
子供が2人以上いるか1人でも女の子なら40Aでもキツイ!
さて、大きな電力を使うものと言えば、エアコン、ドライヤー、ヒーター、調理器具。子供がまだ小さいうちは30Aでも何とか暮らせた家庭も、子供が中学生になるころからブレーカーに悩まされます、特に女の子がいる家庭では。
男の子もドライヤーは使いますが、女の子の方が使っている時間が圧倒的に長いです。30Aしかないと、子供が部屋の中でエアコンとドライヤーを同時に使っているときに、ほかの部屋のエアコンをつけたら途端にブレーカーが落ちます。
女の子に限らず男の子だって中学生くらいになるといろんな電化製品を使うようになるので、お子さんがいる家庭は早めに分電盤の容量を大きくすることをおすすめします。
分電盤の容量を大きくするのにたいしてお金はかかりませんが、マンションの管理会社によっては嫌がられるケースもあります。そんなときは、入れ替えても出ていくときに元に戻せばいいんですが、管理人ともめるのはちょっと面倒ですよね。
夫婦2人暮らしでも30Aではきついケース
私は一時期、リフォームの提案をする仕事をしていたことがありますが、夫婦2人暮らしでも「50Aでも足りない!」と感じている人もいました。しかも、けっこう沢山。
オール電化じゃなくて、ガスコンロのキッチンで、それほど極端に広い家じゃなくても「足りない!」と感じる人はいるんです。
なぜ足りないのか、詳しく暮らしぶりを聞いてみると、共働きで、仕事から帰ってきてすぐにリビングとキッチンのエアコンのリモコンスイッチを入れ、同時に食事の支度を始めます。
まだエアコンの使用電力が下がりきらないうちに電子レンジやオーブンを使っているわけで、それじゃブレーカーは落ちます。
あるいは、お風呂上りにエアコンの温度をキンキンに下げてドライヤーをかけていたり、家中の照明をつけていないと落ち着かないと感じていたり。
「容量をアップしなくても、ほんのちょっとした工夫でブレーカーが落ちなくなりますよ」
という話を一応しますが、つねに時間に追われる生活をしている人は、エアコンのスイッチを入れるタイミングを気にしないといけないなんて面倒だし貧乏くさくてイヤなんです。
年配の方ほどそう感じる人が多い気がします。
入居する前に分電盤の容量を確認しよう!
一戸建てなら、自分たちの暮らし方に応じて気軽に分電盤を変えられますが、集合住宅の場合は管理会社の許可が必要です。賃貸じゃなく分譲マンションでも、交換するときは管理会社に伝えた方がいいです。
そして、場合によっては分譲マンションなのに拒否されるケースもあります。
ブレーカーが毎日のようにポンポン落ちると、本当に大きなストレスです。ちょっと心配な人は、家族構成やあなたの性格と暮らし方、今の住まいには何アンペアの分電盤がついているかなどを照らし合わせて、部屋の下見をするときに分電盤の容量をチェックしましょう。
もし現状が30Aだったとしても、必要に応じて40Aや50Aに交換してもいいか、事前に確認しておけば安心です。
そして、最後に改めて言いますが、
「容量をアップしなくても、ほんのちょっとした工夫でブレーカーが落ちにくくなりますよ!」
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