猫カフェや保護猫の譲渡会に行くと、必ずと言っていいほどペットショップを批判する小さなビラが置かれています。タイトルは「ペットショップにいくまえに」。
このビラを見たら、ペットショップの猫も気になると悩んでいた人は、ちょっとうしろめたい気持ちになるかもしれません。猫の保護団体さんは、どうしてペットショップに批判的なのでしょう?
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「ペットショップにいくまえに」の内容は?
「ペットショップにいくまえに」は、ビラというより小さな絵本です。可愛らしいイラストで描かれているので、とても読みやすくて内容も分かりやすいです。
どんなことが書かれているかというと、
- 同じ母猫に年に何度も子供を産ませるブリーダーがいる
- 子猫は高値で売れるから、生後すぐに母猫から離して販売される
- 無責任な飼い主によって保健所に持ち込まれる犬や猫がたくさんいる
これだけ見ると本当にひどい話ですが、このビラが作られたのはいまから7年ほど前です。その後の法改正で生後2カ月以下の子犬や子猫の販売は禁止され、保健所ではペットの受け入れを拒否できるようになりました。
無責任な飼い主にも、強欲なブリーダーにも、規制が入ったんです。ですから、ここに書かれている内容は今ではかなり悪質なケースで、一般的ではありません。
(参照URL: http://bikke.jp/pet-ikumae/)
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まだ法改正を知らない人もいる
私は大の猫好きですから、ペット関係の法改正にはわりと敏感です。法改正があり、子猫の販売や飼い猫の保健所への持ち込みが出来なくなったことは、法改正の直後から知っていました。
ようやくここまで踏み込んできたかと安堵したものです。
私がこのビラを猫カフェで見たときは、法改正から何年も経過していました。だから、内容を見たときは「え?、ちょっと内容が古いんじゃない?」と感じました。
でも、このビラを置いていた猫カフェのオーナーさんは、書かれていることが今でも行われているかのように話していました。
ずいぶん前に法改正があったことを、まだ知らなかったのかもしれません。
非難されているのは身勝手な飼い主やブリーダー
「ペットショップにいくまえに」の中で非難されているのは自分勝手な飼い主やブリーダーで、ペットショップで犬や猫を買う人ではありません。
もし、飼い猫の見た目や血統にこだわりがなく、罪のない小さな命を救いたいと思えるなら、保護猫の里親を引き受けてほしいと呼びかけているビラなんです。
私が訪れた猫カフェのオーナーさんは、ペットショップの存在自体をきびしく非難していましたが、私はそうは思いません。 ペットはこれからの人生を長く一緒に暮らす家族です。見た目や血統にこだわって、何が悪いのでしょう?
私は保護猫の里親です。そして、うちの猫はとても可愛いと心から思っています。でも、ペットショップの猫があまりに可愛くて「こういう飼い猫がほしいなあ」と思うこともよくあります。
可愛くて血統の良い猫を飼いたいと思うのは、悪いことではありません。保護猫の里親を引き受けるのが、偉い(えらい)わけでもありません。
間違った情報や押し付けられた価値観に惑わされないで、あなた自身の素直な気持ちで、大切な家族を選びましょう。