「最初はトライアルをして、経過を見ながら正式譲渡に移るか検討しましょう」
保護猫の里親になろうと思って譲渡会に参加すると、必ずこう言われます。この「トライアル」って言葉、保護主さんにとっては当たり前のことでも、はじめて里親を申し込む人にはピンときません。
トライアルの意味と、トライアルに入る前に必要な準備について、ご紹介します。
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トライアルとは?
トライアルとは、譲渡を希望する猫を自宅にむかえて、1週間から10日間くらい、実際にいっしょに暮らしてみることです。
どんなに猫のお世話に慣れている人でも、苦手なタイプはあります。その猫の見た目が気に入ったからといって、うまくやっていけるとは限りません。
また、自分はうまくやれるつもりでも、猫がまったく慣れてくれないケースもあります。人間だって、どうしても会わない相手っていますよね?
トライアル期間中に、里親を希望する猫とうまくやっていけるかどうか、お互いの相性を判断します。そして、あなたと保護主さんの両方が「大丈夫」と判断したら、正式譲渡に移ります。
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トライアル開始は猫のおせわ開始!
もしあなたが猫を飼うのが初めてなら、猫をむかえるにはどんな準備が必要か、最初の準備を整えるだけも頭が混乱するでしょう。
トライアルに入るというのは、実際に猫を飼うことです。結果的にうまくいかないかもしれなくても、猫をむかえる準備はしておかなければいけません。
猫をむかえる準備には、それなりのお金がかかります。
どれくらいのお金と準備が必要かは別の記事でくわしく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
猫を飼うと部屋が汚れる
猫と初めて一緒に暮らしはじめるときは、思ってもいなかった猫の行動に驚きと戸惑いの連続です。でも、一番やっかいなのは掃除に追われることです。
たとえば、保護主さんがトイレのしつけをしていても、はじめての家ではうまくオシッコができない猫もいます。どこでオシッコをすればいいのか分からなくて、部屋の隅にオシッコをする猫もいれば、ふかふかの布団が気持ちよくて、おねしょを繰り返す猫もいます。
ちゃんと爪とぎを用意しておいても、壁や家具を爪でバリバリにするし、毎日大量の毛が抜けるから、こまめにそうじをしないとすぐに家中が毛だらけになります。
また、猫は具合が悪くなくても定期的に吐きます。毛づくろいをするときにのみ込んだ毛を吐き出すためです。毛玉以外にも、なにか異物を飲み込んだときや、ご飯を食べ過ぎたときは、嘔吐を繰り返します。
猫が歩き回る部屋は、汚れるのが当たり前と思っておきましょう。
猫は好奇心が旺盛!
家具やカーテンだけじゃなく、パイプハンガーにかけている衣類も、爪でバリバリにされる恐れがあります。服にあなたのにおいが染みついていると、安心できるので頻繁に手を出します。単に服についている飾りが気になって手を出すこともあります。
机や棚の上にかざっている小物類は、おもちゃにして転がすかもしれません。
観葉植物の葉っぱや植木鉢の花は食いちぎるし、パンやお菓子の袋を食い破って、中身を食べる器用な猫もいます。
大切なものや猫が食べそうなものは、トライアルに入る前に猫の手が届かない場所に片づけておきましょう。
猫がどんな生き物でどんな行動をするかをよく理解して、猫を迎える前にちゃんと準備をしておけば、トライアルはきっとがうまくいきます。