猫を飼うときは、不妊手術が終わるまでは立て続けに医療費がかかります。どんな処置が必要で費用はどれくらいか、おおまかな目安を紹介します。
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目次
1歳までに必要な医療費
動物病院の診察料は住んでいる地域や病院によって多少は前後しますが、猫が1歳になるまでには以下のような処置が必要です。
- ワクチン接種(3種混合×2回):5,000円×2回=10,000円
(※5種混合の場合 :9,000円×2回=18,000円)
- 感染症をしらべる血液検査 :5,000円
- 不妊手術 :10,000~25,000円
- マイクロチップの埋設 :8,000円前後
獣医師さんや保護主さんによっては、1年目のワクチン接種を3回行うように指導する人もいれば、逆に1回行えば十分という人もいます。
また、ワクチンの種類は3種混合で十分という人もいれば、5種混合をすすめる人もいるなど、人によって意見が分かれます。
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一番最初は同じワクチンを続けて2回は受けましょう
初めてのワクチン接種は、1回受けただけでは免疫がつくられない場合もあるので、せっかく受けても1回ではあまり意味がありません。1回目の接種を無駄にしないためにも、最低でも2回続けて接種しましょう。
ワクチンの種類は、家の中で飼うなら3種、外で放し飼いするなら5種を打つのが一般的です。ただし、放し飼いでも自宅の敷地内だけで、ノラ猫や地域猫と接触しないように気をつけて飼うなら、3種でも大丈夫です。
どちらにするか悩むときは、5種を打っておくのが無難です。5種ワクチンのほう方が費用が高いというだけで、リスクはありません。
マイクロチップは必ず必要なの?
マイクロチップの埋設は義務ではないし、リスクもあります。不妊手術についても同様です。どちらもできれば受けた方がいいですが、どんなリスクがあるのかちゃんと説明をうけて、納得したうえで行いましょう。
家の中で飼うのであれば、チップは必要ない気がしますよね。けれど、猫が脱走した時にそなえるため、ペットショップではマイクロチップの埋設を義務化しています。
建てまえではペットショップと同じ理由で、本音を言うと里親が身勝手に飼い猫を捨てるのを防ぐために、保護主さんによってはマイクロチップの埋設を義務付けている人もいます。
感染症の血液検査は必ずやった方がいい?
保護猫やノラ猫を飼う場合は、ワクチン接種や不妊手術を受けるより先に、血液検査で感染症の有無を調べるほうが重要です。なぜなら、すでに感染している猫に5種ワクチンを接種しても意味がないからです。
理由はそれだけではありません。FeLV(猫白血病ウイルス)陽性の猫は、不妊手術を受ける際の全身麻酔がきっかけで、がんを発症する危険があります。これはあまりに大きなリスクです。
血液検査を受けて万がいち陽性反応が出たら、子猫のうちは不妊手術をせずに様子を見るのが賢明です。成長するにつれて、自分の免疫力で陽性から陰性に転じる猫もいます。
感染症の検査は、動物病院で簡単に行えます。ワクチン接種と不妊手術をどうするかは、動物病院で血液検査と診察を受けたうえで、獣医師さんに相談してから決めましょう。
結局いくら必要なの?
最低限必要なのがワクチン接種と不妊手術代で、3~5万円です。不妊手術の費用はオスかメスかで異なり、メス猫のほうが高額です。
ほかに、風邪や下痢で通院が必要になると、一度の通院で5000円前後の診察料がかかります。
(※画像は動物病院の診療明細書。1度の診察に1万円は用意して行ってほうがいい)
子猫はよく風邪をひくし、下痢もしやすいです。はしゃいで遊びに夢中になるあまり、けがをする猫もいます。1歳になるまでに一度も病院のお世話にならない猫はほとんどいません。
また、感染症を保菌しているかどうかで年間の医療費は変わってくるし、血統猫かどうかでも変わります。というのは、血統猫は純血を保つために近親交配されているケースが多く、特有の病気にかかりやすいんです。
健康な猫ならワクチン代と不妊手術代しか必要ありませんが、病気がちな猫ならあっという間に数万円の医療費がかかります。このため、1年目の医療費は10万円くらいかかると思っておいた方がいいでしょう。
月々1000円程度で加入できるペット保険もあるので、1歳まではペット保険に加入しておくと安心です。
★こちらもチェック!★
「保護猫の里親になるときは感染症の検査を受けましょう!」